3月21日のPSO2放送局#40で発表された新世武器の実装について、公式サイトでも3月31日の対応状況リストに情報が掲載された。プレイヤーが注目するべきは、既存の補助アイテムを使用できないという部分だ。なぜなら補助アイテムの入手はスタージェム (以下SG) に移行すると思われるためで、これは武器強化にメセタではなく日本円が必要になるということを意味している。
PSO2放送局#40では新世武器とSGに続き、有料コンテンツの方針ついて説明があった。要約すると、PSO2の売り上げの大半を占めるアバター関連 (ACスクラッチ) は緩やかに減少傾向にあり、今後アバター関連アイテムの依存を長期的に下げるというものだ。
なぜそのような販売減少が起きるのかという点については、すでに大量のコスチュームが配信されていることや、マイショップでトレードできるため課金せずに入手可能であるという事情が説明されていた。ACスクラッチの販売減少はアバター要素の一つの宿命であり、これまでと同じ課金コンテンツの供給方法だけでは売り上げの低下が続き、ひいてはサービスの低下や配信ボリュームへの影響が避けられないということだ*1。
では新たな収入源はどこに求めるべきだろうか？ ギャザリング関連はどう考えてもACスクラッチの減少を補うものにはなりえない。もっと多数のユーザーが関わり、需要の高い要素に集金システムを組み込む必要がある。それが武器強化だ。
従来の武器強化システムはACの消費を前提とした設計ではなかった。強化の補助アイテムはFUNやエクスキューブで入手可能であり、一部の属性強化アイテムや特殊能力追加アイテムがACスクラッチで販売されていた。しかし武器強化システムを刷新して、武器強化そのものに課金できるようになれば従来とは比較にならない売上が見込める。つまり新世武器に使用する補助アイテムをSGで販売すればよい。
SGなら「ゲームの面白さの根幹に関わる部分を無料でプレイできる」というプレイ料金のポリシーには反しないため、一貫性を保つことができる。武器強化は持続性があるという面でもアバター販売より優れており、今のPSO2に収入源としてこれ以上の選択肢はない。
実際に新世武器の強化に必要なSGがどの程度になるかはわからない。しかしACスクラッチの売上減を補うという目的からすると、ゲームプレイで得られるSGで十分な強化ができるようであれば新世武器システムを導入する意味はない。メセタの貯金があるために最近はACスクラッチを購入していないというプレイヤーは少なくないと思われるが、その分を武器強化に回すことを求めていくのが新世武器の正体である可能性は高い。
*1:売上の増減はアクティブユーザーの増減とは相関がないと明かされており、優れたゲームを作れば売上が維持できるのではないかという素人の安直な思い付きはすでに否定されている。
